企画女優の知られざる仕事現場とは
2014.11.25(16:19)
タレントやグラドルなど、芸能界からの転身が相次ぐAV業界。なかには、テレビ番組のレギュラーに抜擢されたり、海を越えてアジアを席巻する人気者女優に転身するなど、華々しい活躍をみせている。一方で、ギャラと待遇のデフレで苦しんでいる女優も少なくはないという。自分の女優名を全面に出した作品を制作してもらえる“単体女優”と、まだまだ無名の“企画女優”との間には、大きすぎる差があるのだとか。
アキバ系アイドルブームの先駆けとして、テレビや雑誌などでも活躍しながら、AV女優に転身した森永なおさん(仮名・29)は、厳しい現実をこう嘆く。
「地下アイドルとして人気が下火になったとき、AVがもう一度自分を知ってもらえるチャンスと説得されてデビューしたのですが、単体の契約から外れてからは、ギャラは右肩下がり。正直、いまはAVだけでは生活できないほど厳しいです」
ギャラを聞くと、現在はフェチものの企画作品に出て1本3万円。あきらかに仕事に見合った報酬は得られていないという。にもかかわらず、彼女はいまもAV女優として活動している。
「覚悟を決めて入った業界ですから、達成感が欲しいのです。30歳を超えちゃいましたが、熟女ブームに乗って少しでもチャンスが増えてきたらと願っています」
歩合制の現場も当たり前!?
一方で、「エッチ自体が好きで、撮影現場が単純に楽しいから、趣味の延長で企画女優をやっています」というのは、企画女優歴4年の田村珠美さん(仮名・26)。特に有名になりたいわけでもなく、お金のためでもなく、AVの仕事が純粋に好きだというが、そんな田村さんもここ数年の待遇の悪化は気になるようだ。あくまでも、ギャラ目当てでやっているわけではないと前置きしながら、こう証言する。
「最近の現場は、衣装もメイクも自前ばかり。細かいですけど、デビュー時の当時より、お昼のお弁当の質も下がりましたね。さらに、都内のあちこちを連れまわされて何度も失禁するという作品で、丸一日拘束されてギャラは8000円とか……。最近では歩合制なんて現場もあって、潮をふいた回数でギャラが決まるっていう……。1潮2000円とか。私は男優さんのテクで潮がふけるふけないが変わって来るから、“もっとうまくやってよ!”って心の中で叫んでいましたね」
AV女優を踏み台にする女のコは急増中
ここまでいくと、ほかのアルバイトの方が、割の良い仕事に思えてしまう。にもかかわらず、ここへきて“AV女優”という肩書きだけを利用するために、AV女優になる女のコも出始めているという。スカウトの石上優男さん(仮名・24)はこう語る。
「風俗で働く女のコが、いま次々と企画女優としてデビューしているんです。というのも、風俗業界も競争が厳しいので、“AV女優”という肩書きが欲しさに、出演が増えているんですよ。例えばその辺の風俗嬢がツイッターをやってもフォロワーは多くても数百人止まりですが、AV女優ともなれば、企画系でも数万人のフォロワーを抱える子がゴロゴロいます。職業聞いて、風俗嬢とかキャバ嬢って言われても興味を抱かれませんが、AV女優といえば、男女問わずに興味津々で皆寄ってくる。安いギャラでも知名度を得て、本業で荒稼ぎする。こういう構図がうまれつつありますね」
いまや、AVは稼ぐためのものではなく、“自己実現”の場になっているのかもしれない。
(取材・文/ゼウス悟)
アキバ系アイドルブームの先駆けとして、テレビや雑誌などでも活躍しながら、AV女優に転身した森永なおさん(仮名・29)は、厳しい現実をこう嘆く。
「地下アイドルとして人気が下火になったとき、AVがもう一度自分を知ってもらえるチャンスと説得されてデビューしたのですが、単体の契約から外れてからは、ギャラは右肩下がり。正直、いまはAVだけでは生活できないほど厳しいです」
ギャラを聞くと、現在はフェチものの企画作品に出て1本3万円。あきらかに仕事に見合った報酬は得られていないという。にもかかわらず、彼女はいまもAV女優として活動している。
「覚悟を決めて入った業界ですから、達成感が欲しいのです。30歳を超えちゃいましたが、熟女ブームに乗って少しでもチャンスが増えてきたらと願っています」
歩合制の現場も当たり前!?
一方で、「エッチ自体が好きで、撮影現場が単純に楽しいから、趣味の延長で企画女優をやっています」というのは、企画女優歴4年の田村珠美さん(仮名・26)。特に有名になりたいわけでもなく、お金のためでもなく、AVの仕事が純粋に好きだというが、そんな田村さんもここ数年の待遇の悪化は気になるようだ。あくまでも、ギャラ目当てでやっているわけではないと前置きしながら、こう証言する。
「最近の現場は、衣装もメイクも自前ばかり。細かいですけど、デビュー時の当時より、お昼のお弁当の質も下がりましたね。さらに、都内のあちこちを連れまわされて何度も失禁するという作品で、丸一日拘束されてギャラは8000円とか……。最近では歩合制なんて現場もあって、潮をふいた回数でギャラが決まるっていう……。1潮2000円とか。私は男優さんのテクで潮がふけるふけないが変わって来るから、“もっとうまくやってよ!”って心の中で叫んでいましたね」
AV女優を踏み台にする女のコは急増中
ここまでいくと、ほかのアルバイトの方が、割の良い仕事に思えてしまう。にもかかわらず、ここへきて“AV女優”という肩書きだけを利用するために、AV女優になる女のコも出始めているという。スカウトの石上優男さん(仮名・24)はこう語る。
「風俗で働く女のコが、いま次々と企画女優としてデビューしているんです。というのも、風俗業界も競争が厳しいので、“AV女優”という肩書きが欲しさに、出演が増えているんですよ。例えばその辺の風俗嬢がツイッターをやってもフォロワーは多くても数百人止まりですが、AV女優ともなれば、企画系でも数万人のフォロワーを抱える子がゴロゴロいます。職業聞いて、風俗嬢とかキャバ嬢って言われても興味を抱かれませんが、AV女優といえば、男女問わずに興味津々で皆寄ってくる。安いギャラでも知名度を得て、本業で荒稼ぎする。こういう構図がうまれつつありますね」
いまや、AVは稼ぐためのものではなく、“自己実現”の場になっているのかもしれない。
(取材・文/ゼウス悟)
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