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    セクシーランジェリー

    2016.06.16(14:40)
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    叶姉妹叶姉妹叶姉妹叶姉妹叶姉妹
    自分で言うのも変だが、昔から俺は、変わった奴だった。

    学生の種類というのは結構綺麗に別れるものだと思う。

    ヤンキー、本ワルに成り切れないエセヤンキー、マジメ君。

    大きく言えばこんな感じだと思う。

    しかし今思えば、俺はこのカテゴリーのどれにも当てはまらない学生だったように思う。

    ヤンキーのように非行に走ったりするわけでもなかった。

    第一、あんな事をしても自分の人間としての質を落とすだけだし、すごく無意味な事だと思っていた。

    教師に反抗もしなかった。

    学生生活ってのは、おとなしく教師のいいなりになっていれば、案外快適に過ごせる。

    それに、学校で問題を親に迷惑もかけるし。

    マジメ君のように、勤勉でもなかった。

    ダブりにならない程度には勉強はしたが、自分的に無意味だと思う宿題などはやらなかったり、とにかく直で成績表に響きそうなものたけをそれなりにこなしていた。

    授業もつまらないものは寝たり、隠れて漫画読んだりゲームしたり。

    見ての通り、俺は異様な程に冷めたガキだった。

    でもそれ以外は普通だったと思う。

    友達もちゃんといた。

    付き合いはどちらかというと深く狭く。

    上辺だけの付き合いも入れれば、学年で話した事ない奴はほとんどいなかった。

    真面目なようで不真面目な俺を同族だと見てヤンキーが近づいてきた時もあったが、俺と話して明らかに毛色が違う事を知り、よく話はしたが、仲間に引き入れることはなかった。

    それと、女の子にも興味はちゃんとあった。

    割合的に男子が多い高校だったので、女子はクラスに数人しかいなかった。

    でも、どの娘も微妙で遊んでいる印象が強く、俺の好みには合わず誰にも惚れたりしなかった。

    他の学年にも女子はいたが、ヤンキーかぶれの女ばかりで魅力がなかった。

    そんなある日。

    俺のクラスに転入生が来た。

    噂では女子だということで、元気な男子共はそれなりにテンションが上がっていた。

    朝のHRの時間、担任と一緒にやってきてその転入生が自己紹介した。

    「どうも。水原○○です…。」

    けだるそうにそれだけ言った。

    明らかに…ヤンキー。

    俺は心の中で、

    「イタいな…これは…」

    そんな事を呟いていた。

    しかし他の男子達はそれなりに盛り上がっていた。

    なぜなら…制服の着こなしや、派手めメイク(校則では禁止だが、あまり注意しないダメ高校)、発している雰囲気とは裏腹にとても可愛いかったからだ。

    それに席が俺の隣に…。

    俺はとりあえず社交辞令的な気持ちで、

    「よろしくね」

    と声をかけた。

    すると、なんともきつい目つきで俺を睨みつけた。

    俺は苦笑いするしかなかった…。

    それが、水原との出会いだった。

    水原が転校してきて一ヶ月が経った。

    しかし、水原が誰かと親しく話しているのを俺はまだ一度も見ていなかった。

    仲良くなれそうなヤンキーっぽい女子は他にもいたが、水原はその娘たちと少し違っていた。

    何が違うのかはわからないが、他の女子とは違って派手なアクセをつけたりせず、チャラチャラした印象はなかった。

    それに少し近づきがたい雰囲気を発してせいもあるのだろう。

    最初のウチは話しかける女子や男子もいたが、しだいにみんな水原を敬遠するようになっていた。

    でも変わった奴がいるもので…。

    水原に話し掛けてみようとする奴がいた。

    俺だ。

    水原の群れない一匹狼っぽい所に、俺はスゴく興味を持った。

    そう、俺はどこまでも変わった奴だったW

    「水原さん、俺○○。改めてよろしく!」

    ある日の昼休み、俺は水原に初めてマトモに声をかけた。

    好印象を与えるべく、少し明るく振る舞ってみた。

    「…ハイ、どうも」

    それで会話は終わり。

    水原は明らかに俺と話すのを拒んでいた。

    しかし、これでは引き下がれない。

    「どっ…どう?コッチの学校にもちょっと馴れた?」

    俺はとにかく思いつく言葉を捻り出した。

    「…なんなの、アンタ?」

    軽く睨みをきかせ、明らかに不機嫌になっている。

    回りの連中も、

    「うわぁ…アイツ水原に喋りかけてるぞ…」

    なんて目で俺を見ていた。

    しかし、そんな事は気にしない。

    「いや、水原さんとまだちゃんと話した事ないし、一度話してみたいなって思っただけで…」

    そう言うと水原は少し不思議そうな顔をしていた。

    「……なんも話すことないし。」

    そう言って立ち上がり、教室を出ていった。

    すぐさま他のクラスの連中が集まってきた。

    「お前、なんで水原に話しけてんの!?スゲェな!」

    口々にそんな事を言っていた。

    でも特別な事じゃない。

    俺は水原に興味が湧いて話し掛けた。

    ただそれだけだった。

    次の日、俺は再び水原に話し掛けてみることにした。

    昼休みが始まったばかりの時間。

    多くの奴は学食へ昼飯を食べにいく。

    教室には弁当持ち組が2~3人と、俺のように登校時にコンビニでパンを買って昼に食べる奴が数人。

    教室はいつもかなりガランとする。

    ふと隣を見ると、水原が昼飯も食べず、ケータイをいじりながらぼぉーとしていた。

    「水原さん?お昼ご飯食べないの…?」

    俺はおずおず聞いてみた。

    すると水原は面倒くさそうにこちらに向き、

    「別に…今日は用意してないだけ…」

    とだけ言った。

    「5・6時間目にお腹すくよ。弁当持ちじゃないなら学食で食べてきたら?」

    俺はこの気に乗じて案内でもしてやろうかと画策した。

    しかし、

    「あんな人ゴミの中でご飯なんか食べたくないし…」

    水原は吐き捨てるように言った。

    たしかに昼飯時の学食は全校生徒がごった返すため、すごい事になる。

    だから俺もパンを買って食べるようにした。

    「そうだよね…」

    俺はマズい事を言ってしまった。

    しかし、突然いい案が浮かんだ 俺はビニール袋からカレーパンを取り出した。

    「水原さん、これよかったら食べてみ!スゴいうまいから。」

    俺は水原にパンを差し出す。

    水原は少し戸惑った顔をしていた。

    「いらないって。アンタが食べなよッ。」

    拒絶する水原を無視し、俺は差し出す手を引っ込めなかった。

    根負けしたのか、水原はパンを受けとる。

    袋をあけ、一口頬張る。

    その姿がなんか可愛いかった。

    「おいしい…」

    水原はポロッとそう呟いた。

    俺はしてやったりといった感じで笑った。

    「ありがと…」

    水原は恥ずかしそうに言った。

    俺は

    「いえいえ♪」

    と笑顔で言った。

    その日から、水原は徐々に俺と話してくれるようになった。

    相変わらず他のクラスの連中とは微妙な感じだけど…。

    水原は外見で想像する程ヤンキーではなかった。

    でも前の学校ではそれなりに過激な経歴があるようだ。

    転入の原因も、前の高校を退学になってしまったからだという。

    原因は…喫煙の疑いをかけられ(ちなみに水原はタバコを吸わない)、持ち物検査を要求されたらしい。

    拒んでも言ってくるので渋々検査を了承したそうだ。

    当然、タバコは出てこない。

    すると、疑われるようなお前の日ごろの行いが悪いなどと、また無関係なことで文句を言ってきたらしい。

    それに水原はブチ切れて、教師に蹴りをいれた。

    それが原因で退学…。

    ずいぶん校則の厳しい割にはヤンキーが多い学校だったらしい。

    それはさておき、俺と水原はそんな事を話し合えるようになるまで親しくなった。

    最初はただ綺麗だし、変わった奴って印象で興味が湧いただけだが、段々いい女友達という感情に変わっていった。

    そんなある日、俺は中学の時の親友と隣街のファミレスに向かった。

    ドリンクバーで時間をもたせてくっちゃべろうという魂胆だった。

    店に入ると、バイトのウエイトレスが声をかけてくる。

    「いらっしゃいませ、お客様!何名さ……」

    「えッ…!」

    俺とウエイトレスは二人で硬直しあってしまった。

    なんと可愛い制服に身を包んで明るい声をかけてきたのは…あの水原だった。

    「こっ…こちらにどうぞ!」

    水原は平静を装って、俺と親友を案内する。

    俺も水原がいることと、いつもと明らかに違う風貌と雰囲気に戸惑っていた。

    なぜか俺も知らない人のフリをして、ドリンクバーをだけを頼んだ。

    水原は仕事をしながらコチラをチラチラと見ていた。

    俺もいつもと違う水原をドキドキしながらコソコソ見ていた。

    時折目が合い、慌ててお互いに目をそらすのがなんかおかしかった。

    次の日、俺は学校で水原に会うのが少し恥ずかしかった。

    ちなみに水原は、転校当初はかなり休みがちだった。

    しかし俺と親しくなってから、休まなくなった。

    俺はそれがスゴく嬉しかった。

    「水原、おはよう!昨日は…ごめんなッ…俺知らなくてさ。」

    「べっ、別に謝んなくていいよ。ビックリしただけだし…」

    それだけ話すと、お互いなんか恥ずかしくなり、話せなくなってしまった。

    しかし、俺は勇気を出して放課後、一緒に帰ろうと誘ってみた。

    水原は恥ずかしそうにOKしてくれた。

    帰り道、俺はどうしても言いたい事を水原に打ち明けた。

    「水原…。バイトずいぶん楽しそうにしてたよな。あんな水原見たの、初めてだった。制服も似合ってたし…アップの髪形も…いい感じで…」

    明らかに、俺の中で水原への気持ちが変わり初めていた。

    「ちょ…何言ってんのッ!?アンタってたまにすごいキモいこと言うよね。」

    そう言う割には嬉しそうにしていた。

    「うっせー。キモいとか言うな…」

    「ハイハイ…。私さ、ホントは学校やめて働きたいんだよね。勉強なんかよりよっぽど楽しいもん。バイト。」

    確かに働く水原は、学校では見ることのない、生き生きした水原だった。

    「だから、学校は親がうるさいからとりあえず行ってるだけ。それにさ…、今は学校ちょっとだけ楽しいしね。」

    今まで知らなかった、水原のちゃんとした考えを知った。

    その日は夜まで水原といろんな所をブラブラした。

    晩飯に一緒にマックに入って食べていると、いきなりうるさいヤンキーギャルの三人組がやってきた。

    「ねぇ、○○。出よ。これ持ってどっか外で食べようよ。」

    急に水原の顔色が変わり、立ち上がった。

    「どうしたの?なんだよ?」

    すると、その女どもが水原に気付き、

    「あー!!○○じゃんッ!お前なにやってんの?」

    と親しげに話しかけてきた。

    回りの客もその女どもの大きな声に怪訝な顔をしていた。

    水原はチッっと舌打ちをした。

    「おお…久しぶりだね。」

    少しぎこちなく水原が答える。

    俺はすぐに、前の学校の友人だと気付いた。

    「ほんっと!ん?なにコイツ。彼氏?」

    女の一人が俺を見て言う。

    「いや、今の学校の友達。」

    「ふ~ん…。○○変わったね。こんな奴と一緒にいるってさぁ」

    こんな奴…?ひでぇなオイ…なんて思ってると、いきなり水原が怒りだした。

    「あぁ?こんな奴ってなんだよッ!!お前らに○○の何がわかるんだよ!」

    水原は急に声をあらげ始めた。

    「それと、私もうアンタらとは違うから。馬鹿なことしないって決めたの。じゃ。」

    そう言い放って、水原は俺の手を引っ張って店を出た。

    水原は俺の手をしっかり握りしめ、人込みの中を駆けた。

    商店街の外れにある公園まで来て、ようやく水原は手を話した。

    「…ごめん。」

    ハァハァと息をあらげながら、水原が謝ってきた。

    「別に大丈夫。ごめんな…俺がもう早く気利かせてたら…」

    水原は息だけを吐きながら首を横に振った。

    しばらくしてようやくお互い落ち着きを取り戻し、ベンチに座った。

    「さっきの娘ってさ、前の学校の娘だろ?嫌いなやつだったの?」

    「ううん…一緒につるんでたやつ…」

    「…じゃあなんで?」

    水原は黙り込んでいた。

    「ちゃんと言わなきゃわかんないだろ。なぁ…」

    「…恐かったんだよッ。アイツら、何言うかわかんないからッ!」

    俺は水原が何を言ってるのか分からなかった。

    「どういうこと?」

    「私…アンタに知られたくないんだよ…。前の学校で…悪さしてたのとか…。嫌われたくないんだよ…」

    俺は水原のこんなに弱々しい姿を初めて見た気がした。

    そして、少し嬉しくもあった。

    「なぁ水原、そんなの俺が気にすると思うか?」

    水原はキョトンとした顔をしていた。

    「水原がかなりやんちゃしてたのはなんとなく予想つくよ」

    水原も俺が何を言ってるかわからないというような様子だった。

    「前はいろいろあったかもしれないけど、今の水原はちゃんとしてると思う。学校もちゃんと来てるし…。てか水原は水原だろ。あの娘達にあん時なんか言われても、俺なんも思わないよ。」

    俺は素直に気持ちを口にした。

    事実、水原はすごく素直なやつに変わったと思う。

    相変わらず気は強いけど、悪い事はしないし、自分のしてきて事を後悔して、悔い改めることができるようになった。

    俺はそんな水原が好きだった。

    もちろんまだ友達として。

    「本当にそう思ってんの…?」

    「おう。お前に嘘ついてもバレるから、嘘は言わないよ」

    すると水原は急に声を殺して泣き始めた。

    俺は突然の事でオロオロしてしまったが、なんとか励ましてみようとした。

    「…ッ○○○ちゃん♪泣いたらダメじゃないかッ」

    冗談っぽく芝居がかった声で水原の下の名前を呼び、頭を撫でておどけてみせた。

    「ちょッ…もう…。アンタきもいよぉ…」

    涙を拭いながら、水原は泣き笑いしていた。

    水原の可愛い笑顔がやっと見れ、俺は少しホッとした。

    俺はやっと一息つき、はぁ…っと溜息を漏らしていた。

    すると水原はいきなり、俺に抱き着いてきた。

    俺は突然の事で心臓が止まりそうになった。

    「おい…水原。どうした?新しい俺へのからかい技…?」

    俺は身体が震えていた。

    「じっとしててよ…。なんで…アンタってさ、こんな変な奴なの…?」

    「変な奴って…なんだよ、それ?」

    「なんで、私に優しくするの?クラスの他の男子と違うの?なんで私を避けないの?」

    「避けないって…水原を避けたり嫌ったりする理由がないだろ。俺は水原が好きだからな。お前…メッチャいい奴だし。」

    俺がそう言うと、水原はいきなり俺の顔を力いっぱいビンタした。

    「いったぁ…。なんだよッ?!」

    「そういう事言うなよ!!好きって…友達としてって意味って言いたいんだろッ!」

    「えッ?!そりゃ…だって…」

    「そんなの…私堪えらんないよ…。私…アンタの事…友達って思ってない…。アンタの事…男として好きなんだよぉ…」

    俺は頬の痛みも忘れて、絶句してしまった。

    まさか…水原が俺をそんな風に見てくれてたなんて…。

    俺は嬉しいのもあったが、ほとんど驚きしかなかった。

    「私…アンタの事好きになってくのが恐かった。もし前の事とか知られて話とかしてくれなくなったら、きっとツラいもん…」

    水原は再び涙ぐみ始めた。

    こんなに泣きじゃくる水原を見ることになるとは…。

    それより…俺の気持ちもちゃんと言わなきゃならない…。

    「なぁ水原。俺の気持ち、聞いてほしい。」

    俺は水原からゆっくり身体を話して、見つめた。

    「初めて俺が話しかけた時の事、覚えてるか?」

    「うん…」

    「最初お前見た時さぁ、俺…またとんでもない奴が入ってきたなぁって思った。うわ…コイツ絶対ヤンキーだろ…って。」

    水原は少し俯いて、じっと聞いていた。

    「でもさ、なんか他のやつとは違うなって思ったわけ。ヤンキーみたいな風貌だけど、チャラチャラはしてないし、群れてないし。俺、そんな水原にすごい興味が湧いたんだよ。だから、話し掛けてみた。」

    「興味…?」

    「うん。初は水原…当たりキツかったよなぁ。なんも悪い事言ってなくても、話しかけただけで睨むし…」

    「だってあん時はまだアンタの事わかんなかったから…」

    水原は取り繕うように行った。

    「わかってるよ。でも段々と話してくれるようになって…。俺嬉しかったよ。”水原さんって呼ぶな。水原でいい”って言ってくれた時。」

    水原は乙女のように恥ずかしくしていた。

    「水原…これだけは言っとく。俺は水原が好き。友達としてとか女としてとかじゃなく、水原っていう存在が好き。だからそんな水原に男として好きだって言われて、マジで嬉しい。」

    「えッ…?」

    水原はあっけにとられた顔をしていた。

    可愛いかった…。

    「水原…。変な彼氏かもしれないけど、許してな。」

    そう言って俺は水原を抱き寄せた。

    「……ッ…ッ。」

    水原は俺の胸で、また声を殺して泣き始めた。

    その時、気がついた。

    初めて水原を見たあの日から、俺をつき動かしたのは興味なんかじゃない。

    俺は…水原に一目惚れしていたんだと… その後、公園を出たのはもう夜の11時過ぎだった。

    俺は水原に家まで送ると言ったが、今日は帰りたくないなどと駄々をこねた。

    「なぁ、水原…帰りたくないって…、そうゆうこと…?」

    俺はドキドキで聞いてみた。

    「バカ…そんな事いちいち聞くなよ…。アンタの家…行ってみたいな…。ダメ…?」

    水原は今まで見たこともないような色っぽい表情をしていた。

    こういうのを誘ってるっていうのか…。

    などとしみじみ感じていた。

    今度こそ俺は自分の方から水原の手を握り、家路へ歩き始めた。

    最初は手を繋いでいるだけだったが、しだいに水原は腕も組んできた。

    制服の上からでもわかる水原の少し大きめの胸が、俺の腕にフニフニとあたり、俺は鼻血が出そうになった。

    その夜、自宅にはもちろん親もいた。

    でも俺の両親は放任主義&何事にもオープンってな感じだったので、逆に息子が女の子を連れてきた!って感じで異様にテンションが上がっていた…。

    家につき、水原を部屋に通す。

    この時程、部屋を片付けておいてよかったと思ったことはなかった。

    水原は部屋中をもの珍しげに見ていた。

    「なんか男子の部屋って感じだね。新鮮な感じする。」

    部屋にたくさん貼ってあるサッカー選手のポスターを指さし、

    「あれって誰?」

    などと興味シンシンな様子だった。

    「今まで見た男の部屋とどう?俺の方がガキっぽいだろ?W」

    と何気なく聞いてみた。

    「どうかなぁ。男の部屋なんか初めてだし…別に普通じゃない?」

    そっかぁ…。

    普通かぁ。

    などと思い少し安心した…が!一言気になるものが!!

    「水原…男の部屋…はじめて…!?」

    「うん。だってアンタが初めての彼氏だし」

    俺は固まってしまった…。

    水原のように少しヤンキー入ってて、しかも顔も可愛いしスタイルもいいとなると、少なくとも2,3人とは付き合ったりはしてるって決め付けていた。

    「ちょ…なんでそんな顔すんの?きもい…」

    水原は不満そうな顔をしていた。

    「いッ、いや!水原って…今まで付き合ったりした経験あるって、勝手に思ってたから…」

    「なにそれ…遊んでそうっ事…?」

    水原は少しムッとした表情で言った。

    「違うッ!そうじゃない!水原は前の学校でも付き合い広そうだし、可愛いし…彼氏とかいたんだろうなって…思っただけ…」

    「…ふーん。もしいたんだったら、ショックだった?」

    水原は意地悪な質問をしてきた。

    「ショックとか…そんなんはないけど…。でも俺が水原みたいな可愛いやつの初めての彼氏になれたなんて…、マジ嬉しい。」

    俺は本当に嬉しかった。

    「可愛いって…。なんでそういう事普通に言えんの?恥ずかしすぎ…。アンタ変なやつだよね、ほんと。」

    そう言いって、水原は顔を赤くしていた。

    それから少し二人でテレビを見ていたが、俺は緊張して何を見ているのかわからなかった。

    水原は今どんな気持ちなのか…そればかり考えて水原の横顔をチラチラ見ていた。

    するとふと目が合ってしまい、俺はすぐに視線をそらした。

    すると水原は俺ににじり寄ってきた。

    俺は今まで生きてきた中で一番心臓が高速活動していた。

    水原がテレビを消し、俺の首に手を回してくる。

    俺は意を決して水原にキスをした。

    ただ唇を重ねるだけの軽いキス。

    それだけで、俺の身体は震えていた。

    唇を離し、もう一度水原の顔を見る。

    綺麗な顔だちにトローンとした表情が交じり、とてもエッチな感じがした。

    水原は身体を俺から離し、制服のカッターシャツに指をかけた。

    水原はすぐにチェックのスカートとブラだけの姿になる。

    初めてみる水原の下着姿…。

    毎日見ていた水原と別人のような気がした。

    「ベッドがいい…」

    水原は俺のベッドにチョコンと座った。

    俺も隣に座る。

    「触っていいよ…」

    水原は俺の手首を掴み、自分の胸に押し当てた。

    水原も驚くほど震えていた。

    そんな姿に俺はたまらなくなり、水原を抱きしめた。

    「水原…。無理はやめよ。恥ずかしいけど…俺も女の子とこういう事するの初めてだからさ。ゆっくり…ね」

    「うん…」

    水原は小さな声で返事した。

    俺は水原をベッドに寝かせ、そっと覆いかぶさった。

    ブラを少しだけずらし、水原の胸があらわになる。

    「すごい綺麗だ…」

    俺は思わず口に出てしまった。

    「馬鹿…」

    水原は恥ずかしそうに顔をそむけた。

    色白の肌の水原にそっと触れる。

    胸はなんとも言えない感触だった。

    やわらくて、弾力もある…。

    俺は愛撫の仕方もロクにしらないくせに、それっぽく水原の胸を揉んでみた。

    水原は少しだけ息の混じった声を出す。

    それをもっと聞きたくなり、夢中で胸を触った。

    すると、しだいに俺の股間も熱くなったきた。

    「アンタも脱いでよ…」

    水原は俺のベルトに手をかけ、制服のズボンを脱がそうとした。

    「ちょっと…自分で脱ぐから…」

    俺は恥ずかしくなり、ベッドを降りて自分で脱いだ。

    パンツの上から水原は俺の股間をそっと触った。

    俺は全身に震えが走った。

    「スゴい…。こんなんなるの…?」

    水原は指でツンツンとしてくる。

    「ちょと…やめろって…」

    「あっ…ごめん…」

    なんだか水原は、妙にしおらしくなっていた。

    いつも俺を平気で突き飛ばす水原はそこにはいなかった。

    完全に女の子になっている水原を、俺はいじめたくなってしまった。

    俺は水原をベッドに優しく押し倒し、スカートの中に手を入れた。

    ショーツの上から水原の股間を指で触ってみる。

    濡れたりはしていなかったが、熱くなっているのがわかった。

    「水原、全部脱がせていい?」

    水原は無言で頷いた。

    俺はスカートに手をかける…しかし脱がせ方がわからない…。

    はいた事がないのだから当然だが、少し恥ずかしかった…。

    水原はくすっと笑い、俺にホックを外す事を教えてくれた。

    スカートをショーツを脱がせ、水原は裸になった。

    水原の裸は、なんとも言えない綺麗なものだった。

    こんな可愛い娘が俺のものになっていいのか…そんな事まで考えてしまった。

    「あんまり体ジロジロ見るなよぉ…。恥ずかしいって…」

    見とれている俺に水原が言いいながら、俺が脱ぎ捨てたカッターシャツを拾いあげて体を隠した。

    「なぁ…水原。俺とどんな事したいの…?」

    水原の上で四つん這いになり、俺は少しいぢわるを言ってしまった。

    「知らないッ。自分で考えて…」

    すごい恥ずかしそうにする水原に、俺は病み付きになりそうだった。

    俺は水原をじっと見つめた。

    すると、観念したようで…

    「エッチしてよ…」

    と、蚊の鳴くような声で言った。

    俺は水原に抱き着いた。

    そして自分もトランクスを脱ぎ、水原と一つになる決意を固めた。

    しかしコンドームがない…。

    水原に言うと、かまわないと言った。

    大丈夫な日らしい…。

    俺は水原の両足を開き、自分の身体を入れて水原のアソコに俺のモノをあてがった。

    そしてゆっくりと中に入れてみた。

    先の方からすごい感覚が伝わり、腰がくだけそうになった。

    水原は少しだけ、小さな声をあげた。

    俺のモノの大半が、熱いものに包まれ、とてつもない快感に襲われた。

    水原は少し痛そうにしていた。

    でも

    「もっと大丈夫だよ」

    と言いつづける。

    ある程度まで入れたところで、進まなくなった。

    これがいわゆる、初めての娘にはあるものなのだろうと気付いた。

    俺は進むのを躊躇した。

    しかし水原は俺の手を握り、

    「していいよ…。アンタがしてくれるんだし…我慢できるよ…」

    俺はその言葉に促され、水原にキスをした後、腰を前に突き出した。

    水原は少し大きな声を出し、歯を食いしばって涙を流していた。

    でももっと動いてほしいと言う…。

    俺はゆっくり水原の中を動いた。

    やがて、水原も痛みが治まってきたのか、さほど苦しそうにはしなくなった。

    しかし俺の方は、射精感に襲われ始めていた。

    すぐに絶頂はやってきて、俺はなんとか寸前で水原から引き抜き、自分の手の中に出した。

    結局、水原をイカせる事はできなかったけど、水原はすごく幸せだと言ってくれた。

    時計はすでに1時を過ぎていた。

    俺と水原は下着だけを見につけて、抱き合いながら眠りについた。

    その夜から土日を挟み次の月曜日から、俺と水原は友達同士ではなく、恋人同士としての学校生活が始まった。

    俺たちはクラスの連中に隠すつもりもなかったので、気にせずお互いに接していた。

    さすがにしばらくすればクラスの連中も気付いたようで、俺達を噂し始めた。

    しかし俺達の熱々っぷりに羨ましがる奴も出てきて、茶化したりしてきてそれがなぜかいい方向に向かい、水原もクラスに溶け込めるようになっていった。

    それから高校3年間、俺と水原は愛を育んだ。

    水原は本当に不思議な娘だ。

    一緒にいればいる程、いい所が見えてくるし、好きになっていく。

    そして俺達は無事、卒業を迎えた。
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