性行為ライブ事件
2014.08.07(14:07)
「性行為ライブ」じっと監視していた京都府警「突入!」、最中の逮捕劇全貌…女性42人を出演させ、3000万円売り上げた「帽子君」は摘発された
捜査員がその現場に踏み込んだ直後、カメラの回線が引き抜かれたのか、動画サイトのライブ映像は突然途切れたという。
動画投稿サイト「FC2」のライブ配信サービスで、性行為の映像を配信したとして、京都府警は、公然わいせつなどの疑いで大阪市北区豊崎の自称ライブチャット配信業の男(31)を逮捕した。インターネット上で「帽子君」を名乗り、その業界では知られた存在だった。性行為の配信を有料とし、半年余りで3千万円もの売り上げを得ていたが、待っていたのは、性行為のライブ配信中に捜査員に踏み込まれて現行犯逮捕されるという全国初、前代未聞の逮捕劇だった。
1分50円、半年で3千万円
捜査関係者によると、男が性行為の配信を始めたのは、平成25年7月ごろのことだ。自宅マンションに、カメラを設置した撮影用の部屋を複数用意し、配信の準備を整えた。
男が使ったFC2のライブ配信サービスは、会員なら誰でも配信が可能。無料でも有料でも配信ができ、配信中に無料配信と有料配信を切り替える機能もある。
利用者が有料配信を視聴するには、事前に1ポイント=1円で購入した専用ポイントで料金を支払い、配信者は、自身の配信に対して支払われたポイントを現金振り込みなどで受け取ることができる。
男はまず、風俗求人誌などで勧誘した相手役の女性との雑談を配信。ここまでは無料だ。ひとしきり雑談を終えると、有料配信に切り替えることと、その日の料金を告げ、性行為の配信を始めていた。
ライブ配信のため、モザイク処理などは一切なし。もちろん違法だが、過激な動画はネット上で注目を集め、26年2~4月、入金額が1千万円を超えるなど、25年12月~26年6月の振込額は3070万円に上った。
現行犯逮捕された6月3日夜の有料配信は、1分間50ポイント(円)だった。まず、いつものように雑談を無料で配信し始め、午後10時から有料配信に切り替えた。
当日の有料配信の視聴者は15人前後。その中に、撮影現場付近で待機する京都府警の捜査員が含まれていた。
配信予定に狙い
府警が男の配信動画を確認したのは、25年秋ごろだという。インターネット上の違法情報や犯罪行為の巡回チェックを行うサイバーパトロールで確認した。
立件に向けた検討に入った府警は、男が自宅マンションを拠点に動画を配信をしていることや、インターネット上で「帽子君」を名乗り、ブログ「帽子君ワールド」や、短文投稿サイト「ツイッター」を使って配信予定を周知していることなども突き止めた。
6月3日夜、捜査員が男の自宅マンション周辺で待機したのも、この日の配信予定が堂々とネット上で公開されていたからだった。
捜査員は、出演待ちをしていた女性が外出したタイミングを利用し、男らに気づかれることなくマンション内に入ることに成功。性行為の映像が、実際にライブ配信されていることを画面で確認した上で、一気に現場に踏み込んだ。
公然わいせつ容疑で現行犯逮捕されたのは、男と、兵庫県内の女子短大生(19)。性行為動画のライブ配信での現行犯逮捕は、全国でも初めてのことだった。
捜査関係者によると、配信されていた中継映像は、捜査員が踏み込んだ直後に途切れたという。異変を察知した男が、設置していたカメラの回線をあわてて引き抜いたためとみている。
“出演”した女性は42人
3千万円を超える売り上げについて、男は「女性と折半した」と説明している。府警によると、配信に出演した女性は42人。女性が手にした金額は出演回数などによって異なっていたという。
男は、風俗関係の求人誌や知人のスカウトを通じて女性を勧誘し、性行為配信への出演を持ちかけていた。
求人誌では、「チャットレディー募集」として女性を募集。「リスクがないのに高収入」「風●店のような接客はないので、男性と一切接触はありません」などと記載していた。
知人のスカウトを通じての勧誘でも「ライブチャットガール」として勧誘。性行為配信への出演は面接時に持ちかけていた。
府警は6月24日、男を、職業安定法違反(有害業務の募集)の疑いで再逮捕した。
再逮捕容疑は、平成25年7月9日、自宅マンションでの面接。神戸市の女子専門学校生(18)ら2人に「アダルトやったら絶対稼げるで。最初は恥ずかしいけど慣れたら大丈夫やで。君たちなら稼げるよ」などと性行為のライブ配信出演を勧誘したとされる。2人は当時高校3年生だった。
男は同様の方法で、17~26歳の42人もの女性を出演させていた。このうち同年7月9日に面接を受けた女は、26年6月までに51回もライブ配信に出演しており、府警は女を含めた9人から公然わいせつの疑いで事情を聴いている。容疑が固まり次第、書類送検する方針だ。
動画サイトの人気が高まるなか、半年で3千万円あまりを稼ぎ上げた公然わいせつサイト。ポイント制サイトで手軽にわいせつ動画を見たい視聴者と、不特定多数に自身の性行為を安易にさらしてでも稼ぎたいという若い女性らを結び付けた違法ネットビジネスに、初めて捜査のメスが入った形だ。
男が配信予定を書き込んでいた「帽子君ワールド」は、現行犯逮捕された6月3日を最後に更新されていないが、同様のわいせつサイトは、あちこちで確認されている。
動画
捜査員がその現場に踏み込んだ直後、カメラの回線が引き抜かれたのか、動画サイトのライブ映像は突然途切れたという。
動画投稿サイト「FC2」のライブ配信サービスで、性行為の映像を配信したとして、京都府警は、公然わいせつなどの疑いで大阪市北区豊崎の自称ライブチャット配信業の男(31)を逮捕した。インターネット上で「帽子君」を名乗り、その業界では知られた存在だった。性行為の配信を有料とし、半年余りで3千万円もの売り上げを得ていたが、待っていたのは、性行為のライブ配信中に捜査員に踏み込まれて現行犯逮捕されるという全国初、前代未聞の逮捕劇だった。
1分50円、半年で3千万円
捜査関係者によると、男が性行為の配信を始めたのは、平成25年7月ごろのことだ。自宅マンションに、カメラを設置した撮影用の部屋を複数用意し、配信の準備を整えた。
男が使ったFC2のライブ配信サービスは、会員なら誰でも配信が可能。無料でも有料でも配信ができ、配信中に無料配信と有料配信を切り替える機能もある。
利用者が有料配信を視聴するには、事前に1ポイント=1円で購入した専用ポイントで料金を支払い、配信者は、自身の配信に対して支払われたポイントを現金振り込みなどで受け取ることができる。
男はまず、風俗求人誌などで勧誘した相手役の女性との雑談を配信。ここまでは無料だ。ひとしきり雑談を終えると、有料配信に切り替えることと、その日の料金を告げ、性行為の配信を始めていた。
ライブ配信のため、モザイク処理などは一切なし。もちろん違法だが、過激な動画はネット上で注目を集め、26年2~4月、入金額が1千万円を超えるなど、25年12月~26年6月の振込額は3070万円に上った。
現行犯逮捕された6月3日夜の有料配信は、1分間50ポイント(円)だった。まず、いつものように雑談を無料で配信し始め、午後10時から有料配信に切り替えた。
当日の有料配信の視聴者は15人前後。その中に、撮影現場付近で待機する京都府警の捜査員が含まれていた。
配信予定に狙い
府警が男の配信動画を確認したのは、25年秋ごろだという。インターネット上の違法情報や犯罪行為の巡回チェックを行うサイバーパトロールで確認した。
立件に向けた検討に入った府警は、男が自宅マンションを拠点に動画を配信をしていることや、インターネット上で「帽子君」を名乗り、ブログ「帽子君ワールド」や、短文投稿サイト「ツイッター」を使って配信予定を周知していることなども突き止めた。
6月3日夜、捜査員が男の自宅マンション周辺で待機したのも、この日の配信予定が堂々とネット上で公開されていたからだった。
捜査員は、出演待ちをしていた女性が外出したタイミングを利用し、男らに気づかれることなくマンション内に入ることに成功。性行為の映像が、実際にライブ配信されていることを画面で確認した上で、一気に現場に踏み込んだ。
公然わいせつ容疑で現行犯逮捕されたのは、男と、兵庫県内の女子短大生(19)。性行為動画のライブ配信での現行犯逮捕は、全国でも初めてのことだった。
捜査関係者によると、配信されていた中継映像は、捜査員が踏み込んだ直後に途切れたという。異変を察知した男が、設置していたカメラの回線をあわてて引き抜いたためとみている。
“出演”した女性は42人
3千万円を超える売り上げについて、男は「女性と折半した」と説明している。府警によると、配信に出演した女性は42人。女性が手にした金額は出演回数などによって異なっていたという。
男は、風俗関係の求人誌や知人のスカウトを通じて女性を勧誘し、性行為配信への出演を持ちかけていた。
求人誌では、「チャットレディー募集」として女性を募集。「リスクがないのに高収入」「風●店のような接客はないので、男性と一切接触はありません」などと記載していた。
知人のスカウトを通じての勧誘でも「ライブチャットガール」として勧誘。性行為配信への出演は面接時に持ちかけていた。
府警は6月24日、男を、職業安定法違反(有害業務の募集)の疑いで再逮捕した。
再逮捕容疑は、平成25年7月9日、自宅マンションでの面接。神戸市の女子専門学校生(18)ら2人に「アダルトやったら絶対稼げるで。最初は恥ずかしいけど慣れたら大丈夫やで。君たちなら稼げるよ」などと性行為のライブ配信出演を勧誘したとされる。2人は当時高校3年生だった。
男は同様の方法で、17~26歳の42人もの女性を出演させていた。このうち同年7月9日に面接を受けた女は、26年6月までに51回もライブ配信に出演しており、府警は女を含めた9人から公然わいせつの疑いで事情を聴いている。容疑が固まり次第、書類送検する方針だ。
動画サイトの人気が高まるなか、半年で3千万円あまりを稼ぎ上げた公然わいせつサイト。ポイント制サイトで手軽にわいせつ動画を見たい視聴者と、不特定多数に自身の性行為を安易にさらしてでも稼ぎたいという若い女性らを結び付けた違法ネットビジネスに、初めて捜査のメスが入った形だ。
男が配信予定を書き込んでいた「帽子君ワールド」は、現行犯逮捕された6月3日を最後に更新されていないが、同様のわいせつサイトは、あちこちで確認されている。
動画
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